本研究会
は現代中国を研究対象としたゼミです。
急進的な社会主義路線をとった毛沢東の時代から改革開放を唱えた鄧小平の時代へと移行してきた中で中国は大きな変化を遂げ、ここ二十年で「経済爆発」とも
形容される勢いで成長を続けています。一人当たりのGDPでは途上国レベルであるとはいえ国内総生産ではついに日本を追い抜き、世界第二位の経済大国とし
ての地位を確立しています。一方、国際政治の世界での地位はどうでしょうか?アジアを中心に解決の糸口の見えない国境紛争や領土問題、尖閣(釣魚島)問題
を発端として中国政府の想像を超えて激化した国内デモなどに
よって中国に対する疑心・衝撃を世界が、日本が少なからず抱いているでしょう。しかし単なる中国脅威論が横行し、中国という国と国際社会の繋がりが希薄化
してしまうことは最も避けるべき事態です。なぜなら国際政治においても国際経済においても、中国が重要なファクターであることは変わりないからです。その
ためにも一層の相互理解が国際社会において重要となるわけですが、そもそも中国は社会主義の国であり、中国を理解する時我々資本主義国家の判断基準や価値
観でこれを行うには限界があります。この理解の隔たりを解消するのが地域研究であり、比較政治の役割であると思いますし、さらに重視すべき分野であると思
います。これに加えマクロ的な視点としての国際政治、国際経済の分野も織り交ぜながら研究していきたい。そんな風に考え日々試行錯誤を続ける、開講二年目
の新規ゼミです。
サブゼミ
では主に四年生の卒論構想発表を行います。